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36話 ブロッサムの予期せぬ抱擁と、柔らかな胸の感触

Auteur: みみっく
last update Date de publication: 2025-10-21 06:00:03

 翌朝に目が覚めると、なぜかブロッサムに抱きついたまま寝ていた。

 あれ? 確かノアの隣で寝ていたはずなんだけど……なんでブロッサムがここに?

 幸いにも、ブロッサムはまだ穏やかな寝息を立てていた。その柔らかな寝顔を見て、そらは内心で「助かった……!」と安堵した。

 それにしても……俺、ブロッサムって貧乳だと思ってたんだけど……違ったみたいだ。昨日、抱き上げた時に感じた感触が再び、彼の胸にじんわりと伝わってくる。年相応で、しかも柔らかい感触が……。彼の心臓が、朝から早くも高鳴り始めるのを感じた。

 淡い紫色の髪がふわりと広がって枕に溶け込むように揺れている。月光のようなその髪からは、ほんのりと甘いシャンプーの香りが漂ってきて、思わず深呼吸したくなるほど心地よかった。

 頬にはうっすらと紅が差し、唇は艶やかにぷるんと色っぽく見え、かすかに開いていて、まるで何か幸せな夢を見ているかのようだった。その寝顔は、普段のツンとした態度からは想像もできないほど無防備で、まるで子猫のように安心しきっている。

(……可愛いな、ほんとに)

 胸の奥で、静かに何かが灯る。守ってあげたいという気持ちと、彼女がそばにいることへの安堵が、朝の柔らかな光の中に溶けていった。

 思わず、そっと腕を回してブロッサムを抱きしめ返す。彼女の体温と髪の香りが、さらにそらの心を落ち着かせてくれる。

(……もう少しだけ、このままでいたい)

 彼は、この穏やかな温もりを惜しむように、わずかな時間だけ抱擁を続けた。けれど、誰かが起き出して騒ぎになる前に離れないと。

 そらはブロッサムを起こさないように、そっと腕をほどき、慎重にベッドを抜け出した。その動きは、まるでガラス細工を扱うかのように静かでゆっくりとしていた。

 ちらりと振り返ると、ブロッサムは静かな寝息を立てながら、相変わらず穏やかな表情で眠っていた。長い睫毛が頬に影を落とし、首元にかかる髪が肌に優しく触れている。その姿は、まるで絵画のように美しかった。

 その寝顔に深く癒やされながら、そらはそっと息を吐いた。彼の心に、また一つ、温かい光が灯った。

 さて、昨日約束した町へ行く準備をしないと。

 人数分のバッグ、水袋……いや、水袋は要らないか。俺のアイテムボックスから出せばいいし。あれ、これって……準備、要らなくない?

 彼は自分の能力を思い返し、一瞬で準備が完了したことに気づく。

 ……準備、完了!

 その言葉と共に、そらの顔には、苦笑いとわずかな優越感が浮かんだ。

(まだ皆寝てるな……よし、まずはステフを起こすか)

 そらはそう思い、布団で眠るステフのそばに静かに膝をついた。昨日の続きで、ステフのほっぺをそっとぷにっと触ってみる。柔らかくも弾力のあるもちもちとした、スベスベの肌の感触が手に伝わってくる。その接触に、ステフの色白の頬にほのかに桃色が差してきた。彼女は心地よさそうに身じろぎ、深い眠りの中にいるようだった。

「きゃぁ……そらさん……!?」

 ステフは驚きの声を上げ、ぱっと目を開いた。そらの指が頬にあることに気づき、その途端、彼女の顔が一気に熱を持つ。

「おはよう」

 そらが優しく声をかけると、ステフは慌てて布団の中で姿勢を正した。

「わぁっ。……お、おはようございます。……はぅ……」

 昨日と違って、朝の覚醒した意識の中では、このスキンシップがちょっと恥ずかしいみたいだ。彼女は頬を真っ赤にして、照れながらそらから視線を逸らした。その仕草は、純粋な少女の羞恥心に満ちていた。

 じゃあ次、ブロッサムのほっぺを――ぷにっ、ぷにっ。

 そらは、まだ深く眠るブロッサムの頬にもそっと触れた。柔らかく弾力のある感触が指先に伝わってくる。その肌の滑らかさは、まるで上質な絹のようだった。思わず、その心地よさにもう一度、ぷにっと指で押してみる。ブロッサムの顔は、微動だにせず、ただ安らかな寝息を立てているだけだった。

「……んっ……わぁっ。な、なんですの……?」

 ブロッサムが目を細めながら、寝ぼけた声で呟いた。指で押された頬に手を当て、むすっとした顔でそらを睨みつける。その目には、まだ眠気が残っていた。

「ブロッサム、おはよー」

「そらさん!! ……お、おはようございます」

 ブロッサムは頬を押さえながら、むすっとした顔でそらを睨みつける。けれど、その頬はほんのり赤く染まっていて、怒っているというよりは、朝から触れられたことへの照れが勝っているようにも見えた。そのツンとした表情の中に隠しきれない甘さが滲んでいた。

「朝から……そんなことするなんて、非常識ですわ……!」

 そう言いながらも、彼女はそらの顔をちらちらと見ては、すぐに視線を逸らす。その仕草が、なんとも言えず可愛らしい。

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